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by gonta_i
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by gonta_i | 2005-09-17 21:17 | インドネシア

『野火』

『野火』(大岡昇平,新潮文庫,1954(52)年(初版).) 2005-09-12読了

読後感想

物語の舞台は戦中のフィリピン、レイテ島。肺病のため軍隊と病院から追放された「私」が、孤独と絶望の彷徨生活を続け、途中現地女性を射殺してしまい、ついには人肉を食べるところまで追い詰められるというストーリー。

生と死の間をさまようと、こういう心理状態に追い込まれるものなのかと思わせる作品だった。これはあくまで一個人体験に過ぎないが、今は亡き自分の祖父も戦争末期にトラック諸島(現在のミクロネシア連邦)で瀕死の体験をくぐりぬけているから、どうしてもそういう僕のおじいちゃんの姿と重ねずにはいられなかった。

ストーリー自体は、僕にとっては、あまり面白くなかった。やはり、この夏休みに読んだもののなかで、ストーリーがいちばん面白かったのは、ヴェトナム人バオ・ニンがヴェトナム戦争を描いた『戦争の悲しみ』である。これについては、回を改めて感想を書きたい。

手元には、同じ著者(大岡昇平)による『俘虜記』、『レイテ戦記』があるが、まだ読んでいない。持っているのに読んでいない本が増えていって、情けない。
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by gonta_i | 2005-09-17 10:51 | 読書感想